メディアを活用して“勝てる”集客・販売戦略 VOL.3

(7)メディア媒体に紹介されるための大きな条件

 前項では、“自社の強みを明確にする”ことを提案しましたが、その強みの表現については“広告的”ではなく、“ニュース的”であることが理想的です。

例えば、飲食店ならば「無農薬野菜を食材に使っている」、サービス業なら「お客様ひとりひとりに合わせた対応を心掛けている」、小売店なら「アフターサービスが万全の対応」etc・・・などの強みを挙げるところもあることでしょう。

しかし、これらはどれも“広告的”な表現です。

広告的な表現だけでは、多くの広告のキャッチコピーとあまり変わらないため、それを発信するだけではスルーされてしまうパターンになってしまいます。

また、広告的な表現ではライバルの多くも謳っていることであり、そのままでは他社との差別化を図ることは難しくなります。

前述の例を“ニュース的”に変えるなら、飲食店の場合は「直接契約をしている農家から毎日届く、新鮮で無農薬の野菜を食材に使っている」、サービス業の場合は「すべてのお客様のデータを従業員が把握し、来店した時には個々に合わせたサービスを提供している」、小売店の場合は「電話1本で修理に駆けつけ、保証期限が過ぎても無料で修理を行なう」などの表現に変えることでニュース的になり、他社との違いを明確にすることができます。

自社の強みを広告的な表現から、ニュース的な表現に“変換”することにより、インターネットでの展開、メディアでのPR、そして単発的でない広告の展開がやりやすくなっていきます。

ニュース的な自社の強みを明確にし、それがトップから末端の従業員までのすべてに浸透していくことで、オープン間もない飲食店でも、従業員数が少ない小規模な会社でも、メディアを通してアピールすることが可能になります。

メディア媒体に紹介される条件は、決して有名であることや大きなところではありません。

メディア媒体に紹介されるための大きな条件は「話題性がある」ということです。

自社の強みを、自社の観点からではなく、第三者の観点から見て話題性があるか考えてみてください。

もしもメディア媒体に自社の強みが紹介された場合に、それを見て「あっ!」「へぇ〜!」「そうなんだ!」などの感想を持てるかどうかを客観的に判断してみましょう。

見た人が面白いと感じ、興味を持ち、誰かに伝えたくなるような自社の強みを持つことができれば、その後の展開はとても楽になることでしょう。